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【北方民俗の枕】
北海道内の博物館、資料館などには北方民俗資料が豊富である。
ガマ革の枕(アイヌ語エニヌイベ)は道内各地の博物館、資料館で見られるが、民俗資料の多い青森県を始め本州各地では見ることがなかった。
分布が広く、利用も多い草なので私の見落としかとも思っている。
材料の関係で昔のガマ草枕がそのままあることは少なく、復元品の多いのも止むを得ない。
また埋葬時の副葬品とされたことも原因かとも思われる。
箱枕[アイヌ語ポンスオフ・(道具箱、小さな道具箱)]
材質の関係か昔のガマ草枕よりは多く保存されている。
道具箱兼用の枕で、ふた式、覆いふた式、差し込みふた式、一段、二段等の引出し式、上ふたに斜面や横木を取り付けたもの、彫刻入などさまざまなものがある。
布製詰め物枕
古くは北蝦夷図説(間宮倫宗口述、泰 貞廉編、橋本玉蘭画、安政二年)にある布製詰め物N0.5029)がある。またロシヤ、ナナイ族の枕(N0.5001)など木枕(N0.5003、シナ材)や木枕にガマ草の枕覆いをしたもの(N0.5004,5005)などもある。
博物館、資料館所蔵の写真No.あるものは著者の整理No.とし、巻末での解説見出しN0.とした。
【博物館などの枕】
各地の博物館、資料館、美術館、大学、図書館などには重要文 化財に指定されている枕や、美術品として、あるいは民俗学的にも貴重な枕、また関係する資料などがある。
長年にわたって訪ね歩いたところも200カ所を超えている。
いろいろなところで指導を受け、写真を撮り、館や人を紹介されたり、たくさんの人々のお世話になった。
提供された関係書籍、 記録、図録、図絵、写真なども多く整理に追われているが、何れも貴重な研究資料となっている。
ごく一部ではあるが、掲載して参考に供した。
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